Crew house/techno DJ OSAMU M
- DJ
OSAMU M
保存
『後編』ULTRA JAPANやFUJI ROCKなどでもプレイしているハウス/テクノDJです。
Profile
これまで世界16ヵ国でゲストDJとして出演してきた日本を代表するハウス/テクノDJ。国内では、WOMBを始めとする都内主要クラブを中心に、FUJI ROCK FESTIVALなど様々なフェスやビッグイベントにも出演。また、ULTRA JAPANで開催される世界最高峰のテクノイベント「RESISTANCE」のステージに2015年から4年連続で出演しており、2018年は日本人ヘッドライナーとしてプレイ。 2020年、HIDEO KOBAYASHIとシネマティックで壮大な世界観を表現するテクノユニット「KANDARTA」を結成。今後の展開に注目が集まる。
http://mixcloud.com/djosamum
http://soundcloud.com/djosamum
http://soundcloud.com/kandarta
《後編》
OSAMU M氏
パーソナルインタビュー
Photography By Yuichiro Nomoto
Edit By Yukiko Takeda
Direction By PROJECT ONE
今チャレンジしている事、チャレンジしたい事はありますか?
今まではとにかく自分が頑張って、人に伝えて、ということができればいいなと思っていたんですけど、最近ちょっと変わってきたのは、若いアーティストの底上げだったりシーン全体を盛り上げていくことが必要なのかなと思っています。若い子もそうだし、そういう可能性がある人を見つけて一緒に盛り上げていきながら、みんなで日本のシーンとして上がっていけるようにしたいですね。最近変わったことでもありますし、チャレンジしていきたいところでもあります。そのためにも、若い子たちがやってみたい、ああなりたいと憧れる存在にならなきゃいけないなと思っています。
あとは、2020年にHIDEO KOBAYASHIとKANDARTA(カンダタ)というユニットを組み、新しい楽曲を制作しています。一晩の中で、まるで一つの映画を観ているような壮大な世界観を表現して伝えていけたらいいですね。その流れで新しいレーベルを立ち上げ、新しいパーティーもスタートさせたいなと考えています。
今の仕事についたきっかけを教えてください。
西麻布にYELLOWというクラブがあって、よく遊びに行ってたんです。そこにDANNY TENAGLIA(ダニー・テナグリア)というアーティストが来日していて遊びに行ったんです。それを聴いた時、今までの自分が聴いていた音楽と違いすぎて衝撃を受けました。こんな音楽あるのか、このDJすごいな!と。それをきっかけに自分もDJになりたいと思って、すぐにターンテーブルとDJミキサーを買いました。それが最初ですね。
ダニーのプレイは、暗黒みたいな全く光の見えないような世界からスタートして、10時間とかのロングセットの中で徐々にピアノのリフが乗っていったりして最後にはハッピーな気持ちにさせてくれる、そんなストーリーがあるんです。それを初めて体験して、DJって、すごいなと思いました。
大学在学中に当時MANIAC LOVE(マニアック・ラブ)という伝説的なクラブが青山にあったんです。そこの店長の和田さんを紹介してもらって、そこに顔を出すようになって。そこで「ここでDJをやりたいです」って話をした時、「じゃあ、うちで働きながらやる?」みたいな話になって。最初は趣味で始めたんですが、その時に覚悟を決めて大学を中退して、働きながらDJするみたいな生活が始まりました。
和田さんには自分のデモテープを何度も聞いてもらったりして、徐々に認めてもらえるようになり、なんと初めてのイベントからオープン〜クローズまで、一晩を1人でDJやらせてもらえるようになりました。マニアックラブで働いていたのは最初の1〜2年だけで、その後はお店のスタッフから離れ、写真の現像工場などでバイトをしながらDJは続けさせていただきました。その頃からプロ意識だけは高くて(笑)、DJ以外のところで働いている姿を見せないようにしていましたね。
例えば、憧れのアーティストだと思っていた人が、コンビニで働いてたらガッカリするだろうと思って、あえて人目につかないところで働いていました。
人生を振り返って、ターニングポイントになった出来事はありますか。
2000年頃、ずっと憧れていたJOHN DIGWEED(ジョン・ディグウィード)というアーティストがいるんですけど、彼が来日した時に対談する機会があったんです。そこで初めてインタビュアーとして会わせてもらって、聞きたいこと、話したいことが色々あったんですけど緊張しすぎてそこまで話せなくて。その後、ロンドンで彼がやっているパーティーに遊びに行って、そこで自分のCDを「聴いてください!」って直接渡したんです。そしたら本当に聞いてくれて、彼がやっているTRANSITIONS(トランジションズ)っていうラジオ番組があるんですけど、彼から直々に連絡が来て、「僕の番組に出てみないか?」と誘われて。その番組でプレイした後は世界の色々な国の人たちに名前が知られるようになり、日本でしか知られていない自分が世界中に知ってもらうきっかけになりました。それがターニングポイントになったと思います。
今、夢(目標)はありますか。
DJを始めた頃の夢は、自分が売れて、音楽で世界中で飛び回って、世界中の人に音楽を聞いてもらいたいというのが目標でした。それが最近変わってきて、自分だけじゃなくて、日本の最高のチームを作って、イビサや海外の様々な場所で自分達のパーティーを表現したい、それで「この日本のチーム、やばい」とか思ってもらえたらいいなと思っています。この5周年のメンバーが、まさにそんなチームですよ。
ヨーロッパのシーンは割と閉鎖的で、特にアジア人で入っていくっていうのはなかなか難しいところがあって。単純に人種的な問題もあるので、そこは日本人らしくチーム力で、世界中の人達に伝えたいという目標はあります。
あなたにとって渋谷とはどんな場所ですか?
それこそ十代の頃から毎週レコードを買いに来ていたので、新しい曲を掘りに行くのが渋谷でした。地元が池袋の近くなのですが、とにかく新しいレコードが揃ってるのが渋谷でした。渋谷のレコード屋に毎週行って、その週に入荷した新曲をチェックして買うみたいな。買い物した後はDJ仲間と会って、そのままカフェで「最近どう?良い曲あった?」みたいな話をして。そんな生活をずっとしていました。
今はほぼネットを利用しますけど、当時は洋服やスニーカーもほとんど渋谷で買っていましたね。カルチャーの発信地だったと思います。何をするのもまずは渋谷だった気がしますね。
渋谷のお気に入りのお店を教えてください。
今回WOMBさんでイベントがあるからというわけではありませんが、やはりWOMBですね。日本のハウス/テクノシーンで、重要な役割を果たしてきたクラブの一つだと思います。若い頃から出演させていただいており、おかげさまで一緒に成長してくることができました。そういう意味では思い入れも特に強いですし、自分にとってホームのような特別な場所です。
渋谷で、「こんな楽しいことしたい」というアイデアお願いします。
オランダのアムステルダムでやっているADE(Amsterdam Dance Event)というダンスイベントがあるんですけど、大きなフェスというよりは、街をあげて色々なクラブやバーで、ハウスとかテクノのイベントを、世界中のトップアーティストが一週間くらいの期間ずっとやるんですよ。そんなイベントを渋谷から世界に向けて発信できたらいいですね。そしてヨーロッパの人たちに日本のシーンを意識してもらえたらいいなと思います。
Style
ファッションのこだわり、本日のコーデポイント
だいたい黒を軸に選びますね。好きなブランドとかは特になく、意識していないつもりですが、気づいたらブランドが偏っちゃったりしてます(笑)。ブランドより、シルエットやデザインで自分にハマる服が好きですね。
イベントでは全身真っ黒が多いですけど、プライベートでは、ちょっと柄を入れたり、白を入れたりもします。今日の服はセットアップっぽく見えますが、たまたまです(笑)。トップスはSTEPHAN BODZIN(ステファン・ボジン)という好きなアーティストがいて、その人のニューアルバムのデザインです。パンツはMARCELO BURLON(マルセロ・バーロン)のスウェット生地のものです。
20代の頃は、ステージに立つ時とかイベントに出る時は割と派手なのを着てたんですけど、年々引き算というか、少しずつ削ぎ落とされて気づいたら無地になっていました(笑)。今はあまり主張しない感じが好きです。性格もそんな感じなので(笑)。真っ黒でも無地Tシャツがほとんどですが、シンプルだからこそこだわってます。PRADA(プラダ)だったり、MAISON MARGIELA(メゾン・マルジェラ)だったり。あまり気づかれませんが(笑)、主張はあまりせずに良いものを着たいと思っています。
あなたにとってファッションは
どいう存在ですか?
自然体で、自分らしくいられるもの、という感じですね。自分の中身がそのまま現れるものだと思うので、主張はあまりせず変化も含めて楽しんでいます。
前編はこちら
OSAMU M氏がレジデントをつとめる
『BLACK ON IT』 が2月25日で
『5周年』を迎え、
特別な夜に相応しい豪華ラインナップが名を連ねた。
イベントの詳細はこちら
保存
Crew TAGS
保存